スタッフ雇用を承継条件にするには、勤務を続けてほしい職種と理由、現在の労働条件、買い手の提案をそろえ、本人への説明につなげます。キーマンの継続を売買条件に記載しても、それだけで本人の勤務を確約できるものではありません。
役割と雇用条件を先に整理する
医師、看護師、衛生士、薬剤師、受付等について、雇用主、常勤・非常勤、担当業務、勤務日、給与体系、資格や教育の状況を一覧にします。特定のスタッフだけが行う業務は、欠員時の代替や引き継ぎ手順も確認します。人員配置が施設基準に関係する場合は、新体制で満たす条件を別に照合します。
希望するスタッフ雇用の維持と、本人に確認できた意向を分けます。退職リスクは決め付けず、勤務地、勤務時間、担当業務、待遇への質問や懸念を記録して、買い手と対応を協議します。
取引方法に応じて説明・協議の工程を決める
同じ医療法人の役員交代で法人が続く場合と、事業譲渡で雇用主が変わる場合を区別します。後者で労働契約を移す場合は本人の個別の承諾が必要です。買い手の概要と労働条件を説明し、面談時期を決め、質問と判断の時間を取ります。条件変更を含む場合は、その内容を明示して確認します。
スタッフ説明前に照合する資料
| 確認対象 | 用意する資料 | 判断・確認すること |
|---|---|---|
| キーマン・役割 | 職種別の業務、資格、勤務体制 | 本人の意向と欠員時の代替を分ける |
| 雇用条件・給与体系 | 労働契約、給与・休暇・就業規則 | 現在と提案後の条件差を一覧にする |
| 面談時期 | 取引方式、説明資料、質問受付予定 | 説明・協議・判断に必要な時間を取る |
| 退職リスク・引き継ぎ | 本人の質問、研修・採用計画 | 未解決事項の担当と期限、診療体制への影響 |
説明後の質問と引き継ぎを管理する
院長先生と買い手の説明を統一し、個別の質問を受け付ける窓口を設けます。新しい給与体系、勤続や休暇、研修、勤務表の扱いなど、回答が未確定な点は期限と担当者を付けます。了承していない事項を一律に了承済みとしてまとめません。
承継日までに、機器や電子カルテの操作、請求、患者様への対応を誰が教えるかを決めます。院長先生の残留可能期間と合わせ、欠員や採用遅れが起きた場合の診療体制を検討します。労働関係の具体的な判断は取引方法と契約に即して専門家へ確認します。
譲渡企業の相談費用
当センターでは譲渡企業様の着手金・中間金・成功報酬を0円としています。雇用条件と説明の進め方は、費用の話とは分けて当事者間で確認します。料金の対象と他社との比較条件は譲渡企業の料金比較をご確認ください。税金・登記・外部専門家費用等が別途必要な場合があります。
関連する準備・方式・評価のガイド
確認資料:厚生労働省:事業譲渡時の労働者への説明・承諾の指針。個別の条件は契約、取引方法、所在地の所管窓口に即して確認します。
